(2018.12.2)
Flatデザインに対するアンチテーゼ、CDE を試す。
Flatデザインは、注意深くデザインしない限り、次のような問題が生じやすい。
見た目は洒落てるが、使いやすさを犠牲にするきらいがある。CDEはその対極にある.
Common Desktop Environment (CDE) は, とても古い UNIX 用のデスクトップ環境で, CDE 1.0 が 1993年にリリースされている。商用の最後のリリースは, 1997 年の CDE 2.1.
Screenshots; GUIdebook > Screenshots > CDE 1.5 in Solaris 9
制作者は, ソースコードの copyright によれば, 次の7社; Hewlett-Packard (HP), IBM, Sun Microsystems, Santa Cruz Organization (SCO), Digital Equipment Corp (DEC), 富士通, および 日立.
1998年の Solaris 2.6 に CDE が含まれていた。ここで本物を初めて見た。2000年に購入したのが Solaris 8 (CDE 1.3~パッチで1.4だったらしい). Solaris 9 は2002年ぐらい。でも CDE 1.4~1.5だったようだ。
もっと古くは, OSF 陣営と Unix International 陣営 (Sun Microsystems) に分かれて対立があり, Sun は OPEN LOOK 仕様を実装した OpenWindows デスクトップ環境 (Solaris 8 画面)を推していた。見た目はスッキリしていて優れていたが、すごく使いにくかった。
その後、OSF 陣営とUnix International 陣営が合わさって、作られたのが CDE.
CDE のユーザインターフェイスは, IBM OS/2 Warp と同様. Warp 3 のスクリーンショット。ほぼほぼ一緒.
現在, CDE はオープンソース化されて、自由に入手できるようになっている. CDE のサイトはこちら;
自分でビルドするのはしんどい。バイナリパッケージのある Linux ディストリビューションを使おう。
SparkyLinux は、様々なデスクトップ環境を簡単に切り替えることができる。
次の25 のデスクトップ環境をサポートしている. 全然知らないものが多い. Sparky 4.x MinimalISO installations screenshots
名前 | 概要 | ツールキット |
---|---|---|
awesome | タイル型WM | -- |
bspwm | タイル型WM | -- |
Budgie | Solus Linuxディストリビューション主導. | |
CDE (Common Desktop Environment) | Motif | |
Cinnamon | GNOME 3技術で GNOME 2に似た操作. Linux Mint主導. | gtk |
Enlightenment | EFL | |
Fluxbox | bは小文字. | -- |
GNOME Flashback | GNOME のフォーク | |
GNOME Shell | gtk | |
i3 | タイル型WM | -- |
IceWM | 軽量な WM. 昔、使っていたことがある. | -- |
Jade | Built with html5, css, javascript and python. Jade Desktop | |
JWM | ||
KDE | Plasma | Qt |
Lumina | ||
LXDE | 軽量デスクトップ. Xfce 派生. LXQt で置き換え. | gtk |
LXQt | Qt | |
Manokwari | GNOME3 with Gtk+ and HTML5 front-end. Manokwari Desktop | gtk |
MATE | GNOME 2ルック & フィール. | gtk |
Openbox | Minimalistic WM. | -- |
Pantheon | Based on Mutter window manager. elementary OS主導. | |
PekWM | ||
Trinity | KDE3 | |
Window Maker | GNUstep | |
Xfce | 軽量デスクトップ環境 | gtk3 (Xfce 4.14から) |
Stable, Rolling, Development の3バージョンがある。Rolling (based on Debian "testing") でいいだろう。
"Home" エディション, 現在は SparkyLinux 5.5 LXQt, 64bit のISOイメージを取ってくる。LXQt v0.13.0 で, Qt5ベースのもの。
LXQt のHiDPI 設定. 設定 > LXQt Settings > LXQt コンフィグレーションセンター
LXQt外観の設定 > フォントで、解像度 (DPI): 160ぐらいにすればOK. gtkアプリは、また別の設定?
apt コマンドについては、例えば, この辺; LinuxのDebian系パッケージ管理 apt系コマンドの使い方
sshサーバが入っていない。「Synapticパッケージマネージャ」で入れる. "ssh" をインストール. 依存パッケージも自動で入ってくれる。
本題のCDEのインストール.
まず, ldconfig にパスが通ってない。PATH
を修正. /sbin
を足す.
パッケージリストを更新。
# apt-get update
そいで、インストール.
# apt-get install cde-desktop => これでは上手くいかない. パッケージリストを読み込んでいます... 完了 依存関係ツリーを作成しています 状態情報を読み取っています... 完了 以下の追加パッケージがインストールされます: binfmt-support ksh libmotif-common libmrm4 libuil4 libxm4 libxp6 ncompress tcl8.6 xfonts-100dpi-transcoded 提案パッケージ: tcl-tclreadline 以下のパッケージが新たにインストールされます: binfmt-support cde-desktop ksh libmotif-common libmrm4 libuil4 libxm4 libxp6 ncompress tcl8.6 xfonts-100dpi-transcoded アップグレード: 0 個、新規インストール: 11 個、削除: 0 個、保留: 0 個。 65.2 MB のアーカイブを取得する必要があります。 この操作後に追加で 248 MB のディスク容量が消費されます。 続行しますか? [Y/n]
APTus で "デスクトップ"タブから, CDEを選ぶ => これは成功
いったん Leave > ログアウトで、ログアウトする。GUIログイン画面の右上で, デスクトップ環境を選択
CDE をデスクトップ環境として見た場合、
そんなに悪いもんじゃない。
スタイルガイドも、Web上に残っている。物持ちいいな。
では何があかんかったのか。ツールキットの Motif が、今の目で見ると厳しすぎる。今どき Xt かよ。こんなので開発したくない。
今は, Motif もオープンソースになった。Motif user interface toolkit についてはこちら;
ということで、UI だけ CDE にするテーマ集を紹介しておきます。